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クワッドアクセル(4A)の難易度(滞空時間など)は?羽生結弦は跳べる?

初回投稿日:

カナダ・オンタリオ州オークビルで開かれたフィギュアスケート、オータムクラシックの男子フリーで羽生結弦が180.67点を記録し、合計279.05点で優勝を果たしました。

 

今回の優勝もそうですが、それよりも注目されたのが羽生のクワッドアクセル(4A)への期待でした。

 

残念ながらオータムクラシックでは披露されませんでしたが、公式戦においては未だかつて誰も成功したことはなく、羽生自身も練習でも成功させたことがないといいます。

 

はたして、クワッドアクセルがどれほど難しいものなのか?

羽生結弦選手の実力でどれだけ可能性があるのか?

について解説していこうと思います。

 

クワッドアクセル(4A)とは?その難易度はいかに?

 

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フィギュアスケートでは色んな技がありますが、代表的なものはトリプルアクセルがよく聞く技です。

 

ジャンプの種類の一つで、名称はノルウェーのフィギュアスケート選手アクセル・パウルゼンに由来しています。

身体をひねる回数によって、シングル、ダブル、トリプルと続き、今回話題になったのがクワッド(4回転半ジャンプ)です。

 

女子だとトリプルアクセルでも公式戦で成功させたのは6人。

男子でも失敗することが多い大技ですが、今回注目されたのはそれをも上回るクワッドアクセルですから、難易度も相当なものでしょう。

 

どのくらい難しいものなのか、ひとつずつ見ていくことにしましょう。

 

(出典:http://supervielle.hatenablog.jp/entry/2015/10/19/141547)

 

回転速度がキーポイント

トリプルアクセルに必要な滞空時間(浮いている時間)は、だいたい0.6~0.7秒です。

トリプルアクセルなら、その時間内に3回転半するわけですから、340rpm(1分間に340回まわること)も身体をひねります。

 

ということは、単純に4で割って、あと1回転足すのに80rpm必要です。

したがって、クワッドアクセルには400rpm以上の回転力が必要ということです。

 

1分間に400回転なので、1秒に6回転以上するペースです。

 

恐ろしいですね…

 

(出典:https://www.i9darts.com/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%84%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88/)

 

成功に必要な滞空時間は?

1秒間に6回転以上回るのは、人間の最大能力を完全に越えていますから、先ほどの理論だと不可能です。

 

となると、滞空時間を増やすしかありません。

先ほどは、滞空時間の平均は0.6~0.7秒と言いましたが、具体的には0.68秒です。

 

しかし、羽生結弦の場合、それよりも0.1秒長い0.8秒、空中に居続けることができるそうです。

 

先ほど、トリプルアクセルの回転力は340rpmと言いましたが、もし、羽生結弦があと0.1秒滞空時間を伸ばすことができて、0.9秒浮いていられるなら、その間に4回転半回ったとしても回転力は333rpmで、今の回転力で十分回れることになります。

 

すなわち、羽生結弦がクワッドアクセルを決めれるかどうかは滞空時間、ひいてはジャンプ力がカギをにぎっていることになります。

 

(出典:https://melos.media/training/42784/)

 

羽生結弦の練習法

 

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いつもなら羽生選手が拠点としているスケート練習場『クリケットクラブ』で練習が公開され、そのシーズンのプログラムが明かされますが、今年はなぜか練習が非公開で、ベールに包まれていました。

 

しかし、オータムクラシックの日取りも近い公式練習後に行われた囲み取材で、左足首をねん挫した理由を訊かれ、

 

「5回転サルコーの練習をして、足が引っかかった」

 

とさらりと言いました。

羽生はさらに続け、

 

「クワッドアクセル(4回転半)を練習するためにもっと回転力を上げたいと思っていて」

 

と、完全にクワッドアクセルを意識して5回転ジャンプを跳んでいることを明かしました。

練習では、ハーネスを着けてサルコーとトーループの2種類の5回転ジャンプで練習しているそうです。

 

いまだかつて公式戦で跳んだ人はいないクワッドアクセルを秘密兵器にするために非公開にしていた、と考えると自然かも知れませんね。

 

2019年に制定された基礎点

2018年6月5日~8日開催のISU総会で、大幅なルール改正(新ルール)が行われ、各技の基礎点が引き下げられました。

ほぼすべての技において基礎点の引き下げが行われましたが、大技であるほど引き下げ幅が大きくなるという内容です。

 

クワッドアクセルは現時点で最高難度の技になりますが、以前までは基礎点15.0点でしたが、2019年度からは-2.5点引き下げられて12.5点となりました。

 

まとめ

今季のオータムクラシックでは披露されませんでしたが、公開練習の時からクワッドアクセルの公式戦での披露をにおわせていました。

というわけで、クワッドアクセルがどれほど難しい技なのか?羽生結弦なら跳べる可能性があるのか?少し細かく調べてみました。

 

クワッドアクセルは、平均的な滞空時間(浮いている時間)だとあり得ない回転力が必要だということが分かり、成功させるためのポイントは滞空時間を稼ぐことしかありません。

 

おそらく、来シーズンの大会で羽生結弦はクワッドアクセルにチャレンジするでしょう。

その成功に大いに期待しましょう。

 

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