クルマを買うときはそれなりに気にするのに、バイクとなると車体が小さいからといって蔑ろにされがちなのが駐車場・保管スペースです。
自転車だったら最悪家のカベ側に寄せて邪魔にならないところに停める場合が多いですが、バイクとなるとそういうわけにはいきません。
また、最近取り締まりが厳しくなっていることから、外出先でも目的地に駐車場があるか逐一確認しなくてはならないぐらいになっています。
なので、たとえ原付でもクルマだと思って駐車場の確保は必要になってくるわけです。
そこでこの記事では、バイク駐車場の確保の方法として、
- 自宅でどうやって確保するのか?
- 外出先(付近)のバイク駐車場を探すには?
について説明していこうと思います。
家に停める場合の駐車場所の確保
自宅のスペース
これが最もラクなパターンで、戸建て住まいですでに自宅前に適切な場所がある場合です。
ただ、原付だったら2m×2mのスペースがあれば間違いなく問題ないですが、ハーレーやゴールドウィングなど超大型車だったらもっと広いスペースが必要になります。
欲しいバイクが停めようとしている自宅スペースに収まるのか、バイクの諸元表(スペック)を見て、その1.5~2倍あるのが理想ですが、ヒトが乗り降りするスペースも必要なので、最低でも横にプラス30~50センチの余裕は要ります。
(出典:https://www.hng.ne.jp/)
自転車と同じく駐輪場に
バイクはその形からして自転車と同じような扱いになることがあり、駐輪場へ停められる場合もあります。
公営住宅なら大概の場合は無料ですし、マンション等で有料だったとしても、月額数百円~千円を少し超える程度で済むことが多いです。
ただし、それは当たり前ではなく、あくまで”そういう場合もある”だけですので、住んでいる所の管理人に確認しておくのが安心です。
禁止されているのに『バレないだろう』と考えてしれっと停めるのは言語道断です!
禁止するのにはそれなりの理由があり、自転車に比べて場所を取る以外にも、
- 地面コンクリートの耐荷重が足りず、バイクのスタンド先端が食い込んだ
- 真隣に自転車を停めた利用者の足がマフラーに触れて火傷した
ということも実際にあり、バイクの持ち主が損害賠償を請求された事例もあります。
(出典:https://nest-box.jp/)
月極駐車場
クルマの月極ならたくさんありますが、バイクのはほとんど聞いたことがありません。
なので、自宅近くにあればラッキーぐらいに考えておいたほうが良いでしょう。
いんたれスクエアでも全国のバイク月極駐車場を探してみたところ、以下のサイトがありました。
軽く中を覗いてみましたが、二輪普及安全協会のほうでも、東京都でも105件、人口最少の鳥取県なら1件しか登録がありませんでした。
また、Your BIKE PARKのほうは掲載されている都県は限られている上に、人口の少ない地方だと県全体の件数すら少ないところもあります。
値段の相場は軽く見たところ、以下のようになっていました。
<東京、大阪など密集都市部>
- 青空タイプ:月額8,000~12,000円
- 地下・倉庫タイプ:月額20,000円前後
<少人口都市部、農村部>
- 青空タイプ:このタイプはほぼ見当たらない
- 地下・倉庫タイプ:月額10,000円前後
密集部と農村部とで料金が倍近く異なります。
農村部では土地が余っている理由からか、青空駐車場はなくバイクの月極はガレージタイプになります。
それでこのお値段で借りられるのは、うらやましいですね。
バイクガレージ
お値段は少々高くつきますが、
- 雨よけが確実
- 防犯性バツグン
という点でのメリットが大きいことが特徴です。
値段相場は、先ほどの月極駐車場のところで説明したとおり、
- 都市部:月額20,000円前後
- 農村部:月額10,000円前後
が相場になります。
なので、さすがに原付レベルだともったいなくなりますが、高価な輸入車とかだと利用しているライダーが少なくないようです。
選ぶときは、値段ももちろんですが、広さも考えましょう。
理想は、持っているバイク2台分の広さがあればベストです。
やはり、オイル交換など中で作業できたほうがいいですし。
まぁ、ガレージの中以外にピットスペースがあるのならその限りではないと思います。
(出典:https://mc-web.jp/)
汎用小型倉庫
近くにレンタルバイクガレージがない場合は、普通の物入れ庫として利用される小さい倉庫を借りるのもひとつの手です。
ただし、注意しなければならないのが段差です。
バイクガレージなら入口の段差をなくしている、もしくは段差があってもスロープが設けられているなど、バイクを中に入れる前提で設計されていますが、汎用倉庫はモノを入れるだけなので、段差を解消するような措置が施されていないのがほとんどです。
なので、汎用倉庫を考えるときは、レンタル料金や広さに加えて、こういった段差があるかないかも併せて考える必要があり、どうしても段差があるようならそれを解消するスロープ等を準備しなければなりません。
また、自宅の敷地内にスペースはあれど防犯性を上げたい場合、倉庫をDIYするのもひとつの手です。
楽天などのネットショップでもDIYキットが売られていて、10万円を切る手ごろなものから、数十万円のしっかりしたものまで値段はピンキリです。
また、ガレージですからいわゆる”建物”に近い扱いになるので、組み立ては簡単ではないでしょう。
その難易度は様々で、床にコンクリートを流し込むような本格的なモノから、パイプとパネルだけで組み立てる手ごろなものまであります。
日曜大工が好きな人は、ぜひチャレンジしてみる価値はありそうですね。
(出典:https://www.webshiro.com/)
外出先の駐車場・駐輪場
自宅でもそうですが、出先でもバイクの駐車場に悩まされるケースが少なくありません。
駐禁の取締りは厳しくなっているのに、バイク駐車場が少なすぎるという声を多く聞き、ライダーたちからはバイク駐車場をもっと増やすための署名活動がされたぐらいでした。
こうした活動も行われてはいますが、実を結んでいるかどうかは分かりません。
しかし、最近は情報化社会ですから、スマホやタブレットがあればすぐに調べることができます。
そこで、管理人を含め多くのライダーたちが利用している駐車場検索サイトやアプリを紹介しましょう。
WEBサイト
日本二輪車普及安全協会
月極駐車場の紹介でも出てきましたが、名前からして真面目なサイトで、駐車場の掲載件数も最も多いのが特徴です。
各駐車場が排気量別に対応しているかどうかも分かり、自治体に対して駐車場増設のリクエストもできます。
管理人も利用していて、わざわざアプリを入れる必要がないことも魅力的です。
アプリ
管理人はWEBサイト派ですが、当然アプリ派の人も多いので、バイク駐車場検索アプリを紹介していきましょう。
アプリはかなりたくさん出回っていますが、クチコミ評価の高かった3つを厳選しました。
BIKE PARKING
まず紹介するのがこの『BIKE PARKING』。
最初の1ヶ月は無料トライアル期間で、2ヶ月目から月額150円で利用することができます。
機能・特徴、クチコミなどを紹介していきましょう。
<豊富な条件検索>
- 収容台数
- 24時間入出庫可/不可
- 時間貸可/不可
- 予約要否
- 屋根の有無
- 月極可/不可
- 車体サイズ
- 地名
<料金自動計算/最安値の一発検索>
入庫時間と駐車時間を入力して、料金総額を自動計算します。
その際、無料時間も考慮されるので、正確な情報が得られます。
検索結果には安い順に表示されるので、第2希望、第3希望がすぐに見つかります。
<ナビゲーション>
Googleマップとも連携しているので、正確なナビで安心です。
<予約もスムーズ>
予約が必要な駐車場だった場合、検索結果画面から予約ページに直リンクされています。
<クチコミ>
まだまだだけど、もってて損はない
まぁいいんじゃない?良い点
・近くの時間貸しがすぐ見つかる
・問い合わせすると月極探してくれる
・動作が軽くて早い
特に良い点
・知らなかったツーリングスポットが見つかる、走る楽しみ増える
悪い点
・たまに駐車場のデータがおかしいので、何度か探し回ることになったぐらい
全然ダメ
出先での駐車場検索に使いたくてインストールしたけど料金情報は不正確、存在していない駐輪場表示されたり逆にあるのがわかっている場所が無かったり全く使えません。有料のメニューがある事自体驚き。お金払って機能を拡充させる気無し。
ツーリングサポーターby NAVITIME
こちらは、駐車場検索がメインではなく、
- 最短・車種毎通行可能ルートの検索
- 渋滞情報
- ガソリンスタンド検索
など、様々なナビ機能の中の一つとして駐車場検索機能があるもので、料金を細かく検索する機能はありません。
なので、1つのアプリで多彩な機能を使いたいという人にはうってつけだと思います。
そして、このアプリには無料版とプレミアム版があり、無料版でも機能は制限されますが基本的な使い方はできるそうで、最初に無料版で試すのもアリですね。
※口コミ
プレミアム版の場合、
- ソフトバンク:月額400円~
- ソフトバンク以外:月額300円~
- 年払い:3,500円
で、一般的な有料アプリよりは割高ですが、満足度の高いアプリです。
iOS版ダウンロード
自転車・バイク駐車場 情報共有MAPくん
こちらは自転車の駐輪場も見つけられるアプリで、プレミアムコースなどの有料コースはなく、完全無料で利用できるのがありがたい点です。
〈クチコミ〉
今までなかったのが不思議
駐輪場見つかんなくてやむなく違法駐輪、ってことがなくなる方向でいいんぢゃないかな。思いつく限りカキコさせていただきましたが、間違っていればどんどん上書きしてほしい。
注文
東京とかわかんないけど、基本チャリは1日単位での課金だとおもうので、様式1時間単位の金額ってのは改善してください。
で、星1減です。
iOS版ダウンロード
バイクの駐車違反も厳しい!
この記事の最後に、バイク駐禁の今昔についてお話しようと思います。
管理人が公団住宅に住んでいた頃、駐輪場もバイクOKでしたが、そこへ入れることすら面倒で、敷地外の道路の端に寄せて停めていた時期がありました。
ある朝、管理人がバイクを出そうとしたらバイクの前と後にクルマも停まっていて、その前後のクルマだけ駐禁になって管理人のバイクだけは無事だったことがありました。
また、バイトに行くときも、ずっと歩道上に停めていて、駐禁なんて取られたことはありませんでした。
それはもう今から10年以上前の話ですが、当時はバイクに対しては寛大だった印象です。
しかし、現在はというと、歩道上に自転車と紛れて停めている原付でも問答無用で駐禁の札が貼られているのをよく見かけます。
もともとの道交法では、歩道上の駐車は違反対象ですから、今までが寛大すぎたのです。
自転車でも、放置自転車の取締りを受けていますから、ある意味公平になったとも捉えられますね。
まとめ
最近、駐車違反取り締まりがバイクでも厳しくなっていることから、たとえ原付でもバイクを買う前には自宅駐車場を確保しておきましょう。
特に公団住宅住まいの人は、駐輪場に小型バイクぐらいなら停められる場合も多いですが、トラブルを未然に防ぐためにもハッキリわからない場合はあらかじめ管理人に確認しておくのがベストです。
自宅にも駐輪スペースがない場合は、どこかで借りることになりますが、月極駐車場と謳っているところは非常に少ないので、バイクガレージか汎用ガレージにバイクを停めるのが主流です。
お値段は少し張りますが、防犯性はバツグンなので高額な愛車ユーザーには重宝されています。
そして、自宅のみならず外出先でも停める場所を探さなくてはなりませんが、WEBでもアプリでも検索機能があるので、それらを使いこなせば出先で駐車場に困ることはなくなるでしょう。