出会ったときは後悔の嵐
別のページでも書いていますが、Banditとの出会いは後悔から始まりました。
通っていた教習所の車種(CB400スーパーフォア)の乗り心地がすごく良く、250ccならさらに軽くなるから乗り心地は最高だろうと思っていました。
心待ちにしていた納車の日、わざわざ大阪から奈良のショップまでヘルメットを持っていき、帰宅するために跨がった瞬間に『やってしまった…』と思いました。
街乗りタイプのはずなのに、セパハン仕様だったのです。
え~!こんなんアリかよ!?
奈良のショップから大阪の自宅まで1時間強。まだ慣れないバイクなのに、その上セパハンのせいでずっと前屈みで、家に着いた頃には腰の痛みが少し残っていました。
スポンサーリンク
しかも、Banditは高回転型エンジンを搭載しているため低速のトルクが弱く、発進の時なんかは5,000回転近くまで回さないとすぐにエンストしてしまうのでした。
そういう仕様のエンジンなので、プラグがよくカブってすぐにエンジンがかからなくなりますが、そのことはBanditユーザーの間では有名でした。
- 乗ったら腰が痛む
- 低速が扱いにくい
- しばらく乗らなかったらエンジンがかからなくなる
そんな具合に、買う前に想像していたものとは遠くかけ離れていました。初代のZXよりも一回りデカいから場所も取るし…
父親はその時会社役員の運転手をしていて、自宅から徒歩圏内に社用車のガレージを借りていました。
自分で買っておきながらもはや邪魔だと思っていたので(笑)、ガレージの奥に押し込んでおいたのでした。
その時、ZXはまだ持ったままだったので相変わらずZXをメインに使っていて、お金もあまりない時にZXのガソリンがなくなると、シュポシュポ(石油ストーブ用のポンプ)でBanditからガソリンを抜いてZXに給油していました(笑)
買ってから1年ぐらいはそういう扱いでしたが、不思議と『売りたい』とは思いませんでした。
アップハン仕様にカスタマイズして利用率UP
バイト代がある程度貯まってきた頃、セパハンの腰の痛みに堪えきれず、アップハン仕様にカスタマイズしました。
全部で5万ちょっとしましたが、その選択は正解でした。
南海部品で作業してもらった後帰り道を走っていると、驚くぐらい運転しやすくなっていました。もちろん、乗っている間の腰の痛みなんか微塵も感じませんでした!
さらに嬉しいことに、ハンドルを替えただけで車重が軽くなったような感じがしたんです。たぶん、乗ったときの姿勢が自然になったから車体を支える力が入りやすくなったからだと思います。
良くなったことはもうひとつ!
持っていたBanditは車体が真緑で、CBやXJRなどに比べると冴えない見た目でした。
交換したハンドルは、できる限り上体を起こすべく一番高さのあるものを選んだため、交換した後の見た目がいかにも若者が乗っていそうな感じに仕上がり、格段にカッコ良くなっていました。
- 腰の痛みがなくなっただけでなく
- 車重が軽く感じ
- 見た目もカッコ良くなった
ので、それ以前よりBanditに乗ることが多くなり、大学に通うのに使っていました。
本当に5万出してカスタマイズした価値がありました。
Banditをすっかり見直しました。
キャブオーバーホールで低速パワーアップ!
ハンドルを替えても、さすがに低速のパワー不足とカブりやすさは改善されません。
頻繁にプラグとエアフィルターを交換してはカブってを繰り返していました。
とあるBanditオーナーの個人HPで、キャブオーバーホールをして別物になったと書かれてあり、一か八か、やってみることにしました。
部品代と作業料含めて3万前後だったと思います。
部品交換が終わってエンジンをかけて乗ってみましたが、乗り始めはあまり違いは感じませんでした。
しかし、それまでガソリン満タンの状態から200キロ足らずでリザーバタンクに切り替えていましたが、300キロ以上走ることもありました。明らかに燃費が良くなっていたのです!
スポンサーリンク
それだけではありません。
Banditに乗り始めて以来ずっと、発進のときは5,000回転ぐらいエンジンを回さなくてらいけなくてなかなかそのクセが抜けなかったのですが、3,000回転前後にまで下げても余裕で発進してくれるようになったのです。
そして、プラグの交換時期がきて古いプラグを外したときに明確な違いが分かったのです。
オーバーホール前は決まってガイシが黒くカブり気味だったのに、こんがりキツネ色のベストな焼け具合になっていました。
アップハン仕様にカスタマイズして乗り心地が良くなり、キャブオーバーホールで低速が扱いやすくなって燃費も良くなって、Banditは当初に比べてすっかり扱いやすいバイクに生まれ変わってくれたのでした。
そして、自分の最高のパートナーとして、トータル10年もの間ともに過ごしました。
愛車から受けた最後の愛情
Banditとの別れも突然で、前兆はありませんでした。
カスタマイズに投資して超扱いやすいバイクに成長して5年、これまで通りメンテナンスさえしていればあのままずっと乗り続けられると思っていました。
しかし、ある日出かけようとして出発したとき、クラッチを繋いでも全く進まなくなりました。
何度試しても同じで、結局地元のバイク屋に持っていったら、トランスミッションの寿命とのことでした。
その時、Banditとはすでに11年目を迎えていて、これ以上ないパートナーだと思っていた一方で、『もう、十分かな』という気持ちもありました。
出会った当初こそほったらかしでしたが、アップハンにカスタマイズして以降、ちょくちょく自分でも手を入れるようになり、決められたメンテナンス周期はきちんと守っていました。
自宅前で最後を迎えられたのも、そうやって私が愛情をかけてきたからこそだと思っています。
出先で故障なんかしたら、どうすることも出来なかったですから。
オーナーである私に見せてくれた最後の愛情だったと思います。
だから、10年連れ添ったとはいえ、不思議と寂しい気持ちはなく、『お疲れ様!』というスッキリした気持ちで見送りました。
この10年間で走った距離は5万キロ以上。
すごくよく走ってくれました。
ありがとう!Bandit250!
250ccはとてもリーズナブル!
banditを買った当初は後悔しまくりましたが、きちんと買いたいバイクの特性を理解して自分に合ったものを見つければ、かなりリーズナブルにバイクライフを送ることができます。
- 車検なし
- 重量税不要
- 車種によってはかなり低燃費
- 高速道も走れる(料金も軽自動車並)
普通二輪免許では400ccまで運転できますが、400ccになると車検と重量税が加わるため250ccに比べて維持費が高くなります。
bandit250も最終的にはお金をかけて自分が乗りやすい仕様にカスタマイズしましたが、最初から自分に合った車種だったらもっとリーズナブルに楽しめていたと思います。
スポンサーリンク